海謝美(うんじゃみ)とは

「海謝美(うんじゃみ)」は、与論島に伝わる「ウンジャン」祭りの名を受け継いだ、海岸清掃ボランティア団体です。名前の由来と、2014年から続く歩みを紹介します。

「海謝美」という名前について

「海謝美(うんじゃみ)」という名前には、「海に感謝して美しくしよう」という思いが込められています。奄美や沖縄北部に伝わる「うんじゃみ」という祭りの呼び名にも由来しており、与論島ではこの祭りは「ウンジャン」と呼ばれていました。

与論島には、海の神様を迎える「ウンジャン」という祭りが伝わっていました。

現在、その祭りを執り行う人はいませんが、私たちはその名を受け継ぎ、海への感謝を毎朝のごみ拾いという小さな習慣に込めています。

与論島の海岸に立てられた「海謝美」ののぼり旗

「ウンジャン」祭りとは

奄美群島や沖縄本島北部を中心に伝わる、海の神を迎える祭りです。旧暦7月ごろに行われ、豊作・豊漁・航海の安全を祈ってきました。地域によって呼び名が異なり、与論島では「ウンジャン」、沖永良部島では「ウンミ」、沖縄では「ウンジャミ」「ウンガミ」などと呼ばれます。

与論島の「ウンジャン」祭りは、現在は行われていません。
明治3〜4年頃(1870〜71年)、シニュグ祭りなど各地の御願(うがん)の祭りとともに地主神社へ合祀されました。儀式を担っていたノロ(祝女)の家系でも執り行い方が伝承されず、全島民参加型で復活したシニュグ祭りとは異なり、司祭者中心の儀式だったウンジャンは方法が失われたとされています。
上空から見た与論島。島全体をサンゴ礁の浅瀬が縁取っている

活動しているメンバー

島にお住まいの方、子どもたち、旅行中の方まで、世代を超えて毎朝の海岸を巡っています。ひとりずつの紹介はメンバー紹介のページにまとめています。

のぼりを立てた会場に集まった海謝美のメンバーたち メンバー紹介 人生の大先輩から、海謝美キッズまで。 会長をはじめ、長年活動するメンバーや、継続して参加する子どもたちを紹介します。 メンバー紹介を見る

これまでの実績

毎朝の積み重ねに対して、県や町から表彰・感謝状をいただいています。

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鹿児島県知事から表彰状を受け取った海謝美のメンバー 鹿児島県から表彰 4

2019年に「奄美地域づくり褒章」「観光まごころ県民運動」(きれいな観光地づくり表彰)、2022年に「海岸愛護運動知事表彰」「あなたが選ぶかごしま景観大賞」大賞を受けました。写真は2022年、かごしま景観大賞の表彰式です。

感謝状を手にする海謝美のメンバー 与論町から感謝状 2023

町制施行60周年記念式典で、長年の海岸清掃活動に対して感謝状をいただきました。

海岸でごみを拾う海謝美のメンバー 毎朝、島の海岸へ 9年以上

2017年の開始から、天候の許すかぎり毎朝の清掃を続けています。雨や強風の日は中止しますが、翌朝からまた海岸を巡ります。

実績・メディア掲載を見る

沿革

2014

ひとりのごみ拾いから

与論島出身・池田龍介さんがUターン後、個人でごみ拾いを開始。「美ら海プロジェクト365」として展開しました。

2014–16

イベントから習慣へ

イベント形式で実施し、2年間で島民を含め約6,700人以上が参加。「イベントではなく習慣にしたい」という思いから、町役場と協力して「拾い箱」方式の仕組みを構築しました。

2017

「海謝美」として活動開始

2017年4月、住民有志により団体「海謝美(うんじゃみ)」として活動を開始しました。

2019

県から2つの表彰

1月に鹿児島県大島支庁長から「奄美地域づくり褒章」を受章。12月には鹿児島県の「観光まごころ県民運動」で、きれいな観光地づくり表彰(美化清掃運動部門)を受けました。

2021

震災漂着物の発見/受賞

東日本大震災の漂着物(プラスチック容器)を発見し報道されたほか、11月に「地球環境を守るかごしま県民運動推進会議」から表彰を受け、与論島の取り組み全体として「持続可能な観光地トップ100」に選出されました。

2022

海岸愛護知事表彰/かごしま景観大賞

2月に「海岸愛護運動知事表彰」(鹿児島県)を受け、3月には第1回「あなたが選ぶかごしま景観大賞」で大賞を受けました。

2023

与論町から感謝状

与論町の町制施行60周年記念式典で、長年の海岸清掃活動に対して感謝状をいただきました。

2025

ラジオ体操優良団体等表彰

ごみ拾いの前に行うラジオ体操が評価され、2025年度の「ラジオ体操優良団体等表彰」を受けました。2024年度は365日のうち328日実施しています。詳細は実績のページで紹介しています。

2025

学校・団体との活動が広がる

町内の小学校・与論中学校・与論高校の授業のほか、大学や陸上自衛隊、海外からの訪問チームとも一緒に海岸を清掃しました。11月24日には、1回の清掃としては過去最多の107名が参加しています。詳しくは実績のページで紹介しています。

現在

今も、毎朝

雨天・荒天の日と年末年始を除き、毎朝、島の海岸を巡っています。島を一周する巡回は、2026年2月の時点で79周目に入りました。

海謝美についてのよくある質問

はじめて海謝美を知った方から、よくいただく質問をまとめました。

「海謝美」はなんと読みますか?

「うんじゃみ」と読みます。「海に感謝して、美しく」という願いに、奄美・沖縄地方に伝わる「うんじゃみ」という祭りの名を重ねた名前です(与論島ではこの祭りを「ウンジャン」と呼びます)。由来は「海謝美」という名前についてで紹介しています。

どんな団体ですか?

与論島の住民有志による海岸清掃のボランティア団体です。2017年4月に発足し、毎朝、島の海岸を順番に巡って漂着ごみを拾っています。

いつから活動しているのですか?

2014年に、与論島出身の池田龍介さんが個人で始めたごみ拾いが活動の原点です。2017年にボランティア団体「海謝美」として活動を始めました。

何人くらいで活動していますか?

継続して参加する5〜6人のメンバーを中心に、島にお住まいの方や子どもたち、旅行中の方も活動しています。年齢や経験は問いません。詳しくはメンバー紹介をご覧ください。

どこの海岸を巡っているのですか?

島内の海岸を順番に巡っています。1日1〜2か所ずつで、島を一周するのに約1〜1.5か月かかります。巡回する海岸は活動マップに、その日の集合場所は巡回スケジュールに載せています。

なぜ毎朝なのですか?

「イベントではなく、習慣にしたい」という考えからです。漂着ごみは毎日流れ着くので、年に何度かの大掃除より、毎朝少しずつ拾うほうが海岸をきれいに保てます。

お休みの日はありますか?

雨や強風で海岸が危ない日と、年末年始はお休みです。それ以外は毎朝活動しています。中止になる場合は、当日の朝までに巡回スケジュールでお知らせします。

拾ったごみはどこへ行くのですか?

海岸の一か所にまとめ、トラックで運び出します。ごみ袋は与論町がふるさと納税を活用して用意しています。参加した方が持ち帰る必要はありません。

「拾い箱」とは何ですか?

散歩や観光の途中で拾ったごみを入れられる、海岸に設置した木製の箱です。朝の活動に参加できない場合でも、都合のよい時間に利用できます。設置場所などは拾い箱の仕組みで紹介しています。

シーグラスは拾わないと聞きました。なぜですか?

私たちが拾うのはプラスチックなどの人工物だけで、流木や海藻のように自然に還るものは拾いません。波に磨かれたガラス(シーグラス)も、浜辺で探すのを楽しみにしている方がいるため、あえて残しています。ごみ拾いと、海を楽しむ気持ちの両立を大切にしています。

旅行中でも参加できますか?

参加できます。予約と参加費は不要で、清掃用具も用意しています。途中からの参加や退出もできるため、旅の予定に合わせてお越しください。詳細は参加方法をご覧ください。

学校や団体でも参加できますか?

参加できます。町内の小学校・中学校・高校の授業のほか、大学や企業、海外から来られた団体とも一緒に清掃しています。人数や日程が決まっている場合は、お問い合わせから事前にご相談ください。これまでの活動は学校・団体との活動で紹介しています。

会費や寄付は必要ですか?

参加に会費や寄付は必要ありません。清掃用具の提供やイベントの共催など、連携・協力に関するご相談は、連携・協力団体のページ、またはお問い合わせからご連絡ください。

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